
一般社団法人クラブヴォーバン特別セミナー「環境先進国ドイツに学ぶ勉強会」 に参加して、ドイツのエネルギー事情を聞くことができました。
進行役を務めた村上敦(ドイツ在中、環境ジャーナリスト)さんが4月、緊急帰国した際にも講演され、ドイツと日本の差にショックを受け、今後の日本をどうしたら良いのか、まずは学びたいと思い参加しました。

1986年、今から25年前にチェルノブイリ原発事故があり、国も国民もエネルギーをどうするか真剣に考えて脱原発宣言をしました。今の日本と同じですね。
しかし、ドイツの石油は中東からではなく近い将来、枯渇する北海油田と当時国情不安定なロシアでしたので、再生可能エネルギーにシフトするとともに徹底した省エネ化を進めました。
ます風力発電を一年中風が強い旧東ドイツ北部を中心に設置していき、その後太陽光発電を猛烈な勢いで設置していきました。
でも最初から順調にいったわけではなく、紆余曲折あったそうです。
ドイツでは電力の自由化が完全に進んでます。
電力会社(発電)が1600社、そのうち原発は4社!
発電も送電も法で独占が許されている日本と大違いです。
どんな電気にするか住民が選択できるのです。例えば、風力40%、水力45%、太陽光15%など。すごいことですね!住民同士で「電気はどこにしてる?」などと日常的に会話しているようです。日本の「ケイタイどこ?」と同じ感覚ですね。
住宅の省エネ化もスゴイ!友人の吉田登志幸さんが世界一の環境都市ドイツ・フライブルグに視察に行ってきましたので、別途ご紹介します。
ここでのポイントは風力、太陽光そして住宅も地元経済が活性化したのです。
それも少ない補助金で。
日本だったら補助金で行政、政治家と大手企業の独壇場になり、地元の中小企業はほそぼそ下請けで仕事にありつけるのが、今までのパターンです。
どうしたか?「しくみ」を作ったのです。
仕事もお金も回るように「しくみ」を作ったのです。
もうひとつのポイントは石油であればお金が海外へ出ていきます。しかし再生可能エネルギーは国内にあり無料なので、電力に変える仕事をしている中小企業、国民に海外へ出ていくお金が回るのです。
これが「グリーン・ニューディール」です。 村上さんの本はココからどうぞ!
(ポイントメモ)
- ドイツはチェルノブイリ事故を契機として脱原発宣言! しかし石油は中東からではなく近い将来、枯渇する北海油田が主。
- 再生可能エネルギーにシフト エネルギーパス 家の燃費性能の「見える化」した数値。 住宅の賃貸情報などがエネルギーパス数値別に表示されている!車と同様「燃費」が重要。
- ゼロエネルギーハウス / プラスエネルギーハウス 2020年に住宅のエネルギー効率を「ゼロ」にする目標をEUが指針を出した。スゴイ発想の転換!
- ドイツの標準的?電気使用量 50kwh 我が家の先月の電気使用量 280kwh 「節電」ではなく本当の「省エネ」を住宅の構造から変える必要がある。
- 一般社団法人 日本エネルギーパス協会 を設立 まず住宅燃費の「見える化」を推進
原発事故による急場の「節電」から長期的な視野で「省エネ」の取組みをしないと脱原発は実現しない。
LED照明に「代替え」から照明の「構造」を変える必要がある。
太陽光など電気の地産地消を!
LED照明だけでなく太陽光、蓄電池、電気配線(直流)も志向していく。
これらを実現するには政治、産業界など大きな変革が必要だが、「太陽光発電」「蓄電器」「LED照明」これらの全体の「構造」の企画開発及び全体のプロデュースなら、今までの経験をもとに志向していくことも出来そうだ!
2011年8月11日 東日本大震災から5ヶ月 辻川英章
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